cocomat's BLOG わかってないひとの書評

このブログは、本や美術展等の感想とその他ムラムラっとした雑記も交えてお送りいたします。

【イン・ザ・プール】スキマ読書に持って来いのヘルシーさと伊良部先生のライトさに心がすくわれる【読書感想】

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先日変な夢を見ました。どんな夢かは全く覚えていないのですが、その日は朝から一日背中が痛かったです。たまに寝れないでもがいてる夢も見ます。本当に寝れないでもがいてるのか、夢なのか区別がつきません。会社に入ったばかりの頃は社長に「明日から来なくていいよ」と言われる夢を見て、そこから試用期間中ずっとビクビクしっぱなしだったのもいい思い出です。自転車に乗ったまま高層ビルから飛び降りる夢も見ました。股間がヒュッとしたのは夢なのか現実なのか…。全く夢にもいろいろありますね。

こんばんは。コマツです。

イン・ザ・プール(奥田英朗)』読み終わりました。

イン・ザ・プール (文春文庫)

イン・ザ・プール (文春文庫)

 

アニメではクマ、映画ではヒゲおやじのアイツ。

「いらっしゃ~い」でお馴染み精神科医の伊良部一郎シリーズの一作目です。アニメやドラマ、映画にもなっているので知っている人も多いと思います。以前なにもわかってなさすぎて伊坂幸太郎の作品だと思い込んでいて、伊坂幸太郎の本の記事を書いている時に発覚するという事件がコマツの中でありました。

cocomatz.hatenablog.com

恥ずかしいったらありゃしないですね。

ここ最近だとコマツの中では『噂の女』が新潮文庫の紅白本大賞という企画の中で、異性の読者から支持を得た作品が殆ど無い中、女性からの支持を集めていた本ということでちょっと特殊な印象があります。まぁ『噂の女』は読んでいないんですけど。

とてもヘルシーで読みやすい一作。

作品自体はすごく読みやすいです。文字が大きくて1ページあたりの文字数が少ないんじゃないかっていうくらいさくさく進みます。コマツ調べで、文字の大きさは他の本と殆ど変わらないことが発覚したのですが…。

内容もアニメや映画などになるだけあってエンタメ性にあふれています。精神的な病っていう点でもプラシーボ的な好感が持てるのではないでしょうか。それを面白おかしく、絶対に深刻にならないようにヘラヘラと進めていく感じがもう、なにも考えなくていい感じで気晴らしに最高です。

映画とかアニメにも見たあとで考察すべき作品とそうでない作品ってあると思うのですが、言わずもがなそれは小説にもあるわけで、この『イン・ザ・プール』という作品はまさしく後者に当たると思います。考察すべき点はあるのかもしれませんが、そんな野暮なことをしたらきっと伊良部先生は嫌がるのではないかと思います。彼だってそんな難しく考えられるためにこの小説に登場したわけではきっとないでしょうから。

通勤電車の中でケータイばっかり見てるのはなんか嫌だし、かと言って漫画は読みたくないし、だけど電車は退屈だしって言う人にとりあえず気晴らし用のヘルシーな読み物としておすすめです。


Modest Mouse - March Into The Sea

おやすみなさい。