【読書】『風の歌を聴け』のピロートークが頭から離れない【雑記】
網棚っていうのがどうしても苦手です。電車を日常生活で利用し始めて10年近くになるのですが、網棚にはいい印象がないのです。リュックの脇ポケットに缶コーヒーがあるのを忘れて下に座っている女の子にコーヒーをかけるおじいちゃん。口の空いたトートバックからありとあらゆるものをこぼすOL。網棚に大事なもの置き忘れて帰宅する友人。網棚のバッグを下ろすときに下の女性の頭にぶつかったのにあやまない高校生。そういうのを見てしまうとどうにも良いイメージが無くて、自分の頭上にもの置かれるのが怖くて仕方ありません。
こんばんは。コマツです。
以前このブログでも紹介した『風の歌を聴け』のワンシーンにコマツの好きなシーンが有るのです。
ひねくれもののピロートークと『好き好き大好き超愛してる』。
「ねえ、私を愛してる?」
「もちろん。」
「結婚したい?」
「今、すぐに?」
「いつか・・・・・・もっと先によ。」
「もちろん結婚したい。」
「でも私が訊ねるまでそんなこと一言だって言わなかったわ。」
「言い忘れてたんだ。」
「・・・・・・子供は何人欲しい?」
「3人。」
「男?女?」
「女が2人に男が1人。」
彼女はコーヒーで口の中のパンを嚥み下してからじっと僕の顔を見た。「嘘つき!」
と彼女は言った。
しかし彼女は間違っている。僕はひとつしか嘘をつかなかった。
自殺した彼女との回想シーンでの一幕。なにに対しての嘘だったかはおいておいて、この坦々と繰り広げられるピロートークと、冷めたオチ。マジで最低野郎か、とんだひねくれ者か。それとも淡白な正直ものなのか。
コマツみたいな脆弱野郎からするとこれはスゴいことで、まずこの年でピロートーク中に相手に堂々と嘘をついたこと。嘘つき!と怒られ、僕は一つしか嘘はついてないから君の意見は間違えている。と思えるひねくれて強靭な精神。こいつは本当に大学生なのか?と。ませすぎてやいませんかね。
多分大体の人がこういう状況なら心の底から「好き好き大好き超愛してる。」じゃないんですかね?
まぁ大学生活中ほぼ完全に彼女がいなかった身としては100%妄想の話でしかないのですが。
どうなのでしょう。案外そういうものなのかもしれませんね。
おやすみなさい。
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