【積み本】「大人のための残酷な童話」と「青春パンク」【読めない】
以前、造形大の卒展を見に行くために渋谷から青山通りを表参道の方に歩いていた時に、時間もあっていい天気ということで気分もよく、二件ある古本屋をまわり、蚤の市を冷やかし、いたせりつくせりな週末を送ったことがあった。珍しく。その時に買った本がなかなかに曲者でした。せっかくなので読めなかった本の話をする。
こんばんは。コマツです。
以前「菊地成孔の粋な夜電波」というラジオ番組で、菊地成孔が『大きな翼のある、ひどく年取った男(G.ガルシア=マルケス)』の音読を一時間かけてしていて、BGMも相まってとても素敵な話だなと、ただただ聞き入っていて。すっかり忘れていた頃に古本屋で見つけた『エレンデュラ(G.ガルシア=マルケス)』という短編集の中にその話が収録されていたのでおもわず買ってしまった。
大人のための残酷な童話ってそれ。
- 作者: ガブリエルガルシア=マルケス,鼓直,木村栄一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1988/12/01
- メディア: 文庫
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これが絶望的に読みにくい。もしかしたらおおいなる個人差があって、コマツ以外の人類にはとても読みやすく著者の経歴に違わない至高の一作なのかもしれない。素敵な物語なのかもしれない。しかしどうしても途中からページが進まなかった…。
最初の『大きな翼のある、ひどく年取った男』はまだ読めた。音読を一度聞いていたし。しかしそれ以降の話は気づいたらわけがわからなくなり、読み返し、また人の名前がわからなくなり、読み返し、なにがあったのかわからなくなり、読み返し。まさに「一歩進んで二歩下がる状態」だ。
「大人のための残酷な童話」を嗜むにはまだまだあまちゃんだったのかもしれない。文化の違いかもしれない。とにかく今のコマツには読むのが困難すぎた。
オナニーとか恥ずかしいから、そういうこというのやめてくれる?
コマツは実を言うと『グミ・チョコレート・パイン(大槻ケンヂ)』が読めなかった。友達に貸してもらって、「ついにあのグミチョコが読める!」とワクワクしていたのだが、どうにも読めなかった。『君が壊れてしまう前に(島田雅彦)』も同じような理由で読めなかった。
というのも、どうしてもあの手の青春ものにアレルギーというか、拒絶反応がでてしまう。もう中二とか、悶々とした青春とかが持つあのイタい感じとでも言えばいいのか、ああいうのを目の前に提示されるといくら他人事とはいえ恥ずかしくてたまらなくなってしまう。コマツは中学の記憶はすべて、抹消したいと思うタイプの中学ライフを送ってきたのでこの本を読みながら「明日は我が身か」とハラハラして、とても心臓に悪かった。おそらくこれを進めてくれた人は、コマツがこれに共感してくれると思ったのだろう。そのよみは間違いないが、ちょっと効果てきめんである。恥ずかしくてページがめくれなくなった。
またしても積み本が増えてしまった。いつかこれらを消化できる日が来るのだろうか。
おやすみなさい。
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